デンマークの首相メッテ・フレデリクセンは早期選挙で勝利を収めたものの、彼女の率いる社会民主党は得票率21.9%にとどまり、数十年ぶりの最低の結果となった。政治情勢は大きく分裂しており、右派政党の影響力が増している。
社会民主党は国会で84議席を獲得したが、過半数の90議席には届かなかった。これにより安定した政権の形成は難しくなっている。フレデリクセンは連立政権をつくるため他党と交渉を行う必要がある。
今回の選挙では右派政党への大幅な票の流れと伝統的な左派連合の支持減少が特徴的であり、デンマークの社会政策や福祉政策の将来への懸念が高まっている。
Promotion
左派の損失
フレデリクセンは気候変動や社会的平等といった課題に直面しながら厳しい選挙戦を戦った。彼女は米大統領トランプによるグリーンランド領有権主張への抵抗で支持率が上昇したことに乗じ、選挙を前倒しで実施した。しばしばより進歩的な意見を持つ若年層の不満は今後も指導力への課題となりうる。
中道派指導者ラース・レッケ・ラスムセンは14議席を獲得し、政府交渉において重要な役割を果たす可能性がある。彼の党はフレデリクセン新政権の方向性を左右しうる。
右派の躍進
右派政党、特にフォルスレト(Venstre)や新興のデンマーク人民党は大幅に得票を伸ばした。党首のモルテン・メッセシュミットは自党が前回選挙の3倍もの票を獲得したと発表し、右派政治への支持拡大を示している。
フレデリクセンは敗北にもかかわらず首相続投の意向を認めた。彼女は選挙が非常に競争的であり、3回目の選挙で票を減らすことは「普通のこと」だと強調した。
不確実な連立
連立交渉は重要かつ複雑になると見込まれている。特に左派と右派の各政党間でイデオロギーの隔たりが大きいためだ。ラスムセンは政府の安定性を確保するため協力を呼びかけている一方、連合左派は社会民主党との協力に厳しい条件を示している。

