クレッチマンは2011年からバーデン=ヴュルテンベルク州で緑の党とキリスト教民主同盟(CDU)による連立を率いており、緑の党を州内有数の大党に成長させた。最近の世論調査によると、同州ではキリスト教民主同盟が緑の党に対しわずかにリードしている。また、国全体でもキリスト教民主同盟は緑の党を上回っている。
エズデミルの立候補は、緑の党にとって地域レベルでの試練となるだけでなく、2025年秋の連邦議会選挙に向けた全国的な政治キャンペーンにも影響を与える。ドイツのメディアは戦略的に、エズデミルのキャンペーンを全国選挙の序章と位置づけている。
バーデン=ヴュルテンベルク州でのエズデミルの立候補は、彼自身の党とドイツ政治双方にとって重要な局面を示す。彼の立候補は、緑の党がこの重要な州で政権の座を保ち続ける支援となる一方で、2025年の連邦議会選挙に向けた広範な取り組みを象徴的に示すものでもある。立候補によってエズデミルは全国キャンペーンの準備に大きく貢献することになる。
エズデミルの州首相候補としての立場はしばらく前から公然と推測されてきた。また、エズデミルはハーベック大臣やベアボック大臣と並び、緑の党で最も注目される政治家の一人だ。通常であれば、2025年の連邦選挙後に連邦大臣ポストに復帰する可能性がある。
しかしベルリンではここ数週間、東ドイツの3州におけるショッキングな選挙結果を背景に、政権交代や連立の早期崩壊の可能性がしばしば話題になっている。右派極右政党AfDは票の4分の1を獲得し、新党のビュンディス・サーラ・ヴァーゲンシュネヒト(BSW)が第2党として躍進した。
社会民主党(SPD)では右派の大勝により党幹部の書記長が交代し、緑の党でも二人の共同党首が交代した。また、キリスト教民主同盟(CDU)の野党党首メルツは、政権が早期に崩壊する可能性に言及し、CDU/CSUが選挙後に最大党になり自らが連邦首相を目指す意向を表明している。
CDUはすでに、そうなった場合は重要な農業省のポストを要求すると表明している。この主張はエズデミルの2026年バーデン=ヴュルテンベルク州でのキャンペーンに全国的な側面を与えている。ドイツのFDPやBBBに近い農家からはエズデミルは批判の対象となっているが、一方でFDPのリンドナー大臣の財政緊縮に対して態度を崩さなかったことや、昨年秋の大規模な農民デモでも逃げなかったことは評価されている。
CDUが中道右派層の支持を強める一方で、エズデミルはこの一歩でバーデン=ヴュルテンベルク州および連邦議会における緑の党の将来の立場を示す重要な道筋を示している。

