英国下院での欧州連合からの英国離脱および早期総選挙の実施に関する重要な投票を前に、野党の一部による新たな提案が英国政治の分裂をさらに深めている。自由民主党(LibDems)とスコットランド国民党(SNP)はそれぞれ早期総選挙の独自提案を出す一方で、労働党はこれを拒否し、ボリス・ジョンソン首相の保守党が支持するかはまだ不明のままである。
英野党のSNPと自由民主党の党首は、ジョンソン首相が今年末に新たな選挙を望むことに同意する準備があると述べている。ただし、その条件として欧州連合は英国に対し延期を2020年1月31日まで認めることを求めている。一方、ブリュッセルは英国議会が早期総選挙の可否について決定するまで判断を保留するとしている。
そのため、英国政府と野党の間、さらには3つの野党間でも決断を先延ばしにする膠着状態が生じる恐れがあり、ロンドンとEUの双方が先に決断を下すのを待つ状況が続いている。
ジョンソン首相は12月12日に総選挙を実施したい意向で、恐らく月曜日にその提案を投票にかける見通しだ。提案を通すには3分の2の賛成多数が必要であり、野党の支持も欠かせない。しかし労働党は、EUとの合意なきブレグジットのリスクが除かれない限り新しい選挙を議論すること自体を拒否しており、現時点では労働党は全面的に反対の立場を取っている。
スコットランド国民党と自由民主党はEU離脱に反対しており、したがって英国-EU間のブレグジット合意にも反対している。この2党はジョンソン首相の要請を受け、EU議長のドナルド・トゥスク氏に対しブレグジット延期を2020年1月末まで認めるよう求めた。両党は2020年12月9日に総選挙を実施する提案もしている。
英国の憲法は、政府による早期選挙提案は3分の2の多数を必要と定めている。しかし、労働党の一部と北アイルランドの民主統一党(DUP)が反対するため、SNPとLibDemsの支持だけで十分かは不透明だ。
一方、自由民主党とSNPが月曜日にジョンソン首相の選挙提案に加える修正案は通常の過半数(過半数プラス1)の賛成で可決可能だが、保守党がSNPとLibDemsの条件を受け入れるかは不明である。
さらに、英国の立場がまだ明確でないため、EUや欧州議会が今月曜日に延期の是非について判断を見送る可能性も排除できない状況である。

